雨の日の悲劇!ミニのワイパーが片っぽ飛んでいった話
ある日映画を見た帰り、突然の豪雨にワイパーを高速に切り替えた時のこと。
暫くすると2つのワイパーがそれぞれ別の方向に動いきだし。ヤバい!と思った瞬間。なんと運転席側のワイパーが外れ、どっかへ飛んで行ってしまった。
目の前のガラスには、豪雨が容赦なく叩きつけてくる。視界は真っ白。助手席側のワイパーだけが虚しく動いているのだが、全く役に立たない。映画のクライマックスよりよほどスリリングな状況に、とにかく車を止めなければ、とハザードを点けて路肩に寄せる。しかし、小さいミニは、現代の車のように親切設計ではない。道の真ん中で立ち往生したら、後ろの車にぶつけられる可能性もある。
ワイパーがないフロントガラスは、まるで透明なカーテンに水をぶちまけたようで、外の景色が全く見えない。ほんの数メートル先の信号すら、滲んでぼんやり光るだけ。雨粒に乱反射したライトが、まるで万華鏡のように視界を奪っていく。助手席側のワイパーを頼りに、身を乗り出して前を覗き込みながら、なんとか近くのコンビニの駐車場まで移動することができた。
暫く雨が止むのを車内で待ち。小ぶりになった時に車を降りて確認すると、ワイパーアームがすっぽ抜けていた。辺りを探してみようにも、車の多い中では見つかるはずもない。仕方なく、残った助手席側だけで帰るしかなかった。
幸い、自宅までは一本道で1キロほど。でもその帰り道の心細さといったらなかった。普段は何気なく使っているワイパーが、これほど頼りになる存在だったとは…。もしこれが高速道路を走っている時に外れていたらと思うと、背筋が凍る。
去年のミニデイでは、行きの高速であと1時間で出口というところで豪雨をくらい、雨漏りでカーステがショートしてしまったが、それとは比べ物にならないほど怖かった。
早速、主治医のタートルトレーディングでワイパーを買い、話をすると店長が苦笑いしながら「古いワイパーは、取り付け部分のピンが緩んで外れることがあるんですよ!」と教えてくれた。経年劣化で金具のかみ合わせが甘くなり、雨の日に負荷がかかって限界を超えたらしい。まさに円広志の歌でいうところの"飛んで飛んで飛んで♬"だった。
この出来事以来、ワイパーやゴムの状態をこまめに点検するようになった。ゴムのひび割れや、金具の緩みは早めに交換。消耗品だからこそ、後回しにしてはいけない。あの「一本のワイパーで帰った夜」の恐怖を、二度と味わいたくないからだ。
小さなトラブルが、大きな事故につながることもある。旧車に乗る楽しさと同時に、日々のメンテナンスの大切さを痛感した雨の夜だった。
0コメント