ミニは小回り効くけど、あなたはいつも空回りね
「また空回りしてるよ。」
運転席の私を横目に、助手席の妻がつぶやいた。
どうやら今日もダメ出しが入ったらしい。
週末の土曜日、僕たちはミニでスーパーに買い出しに向かっていた。
いつも通り、狭い商店街もスイスイと抜けていく我が家のミニ。
小回りが利くおかげで、どんな道も苦にしない。
車だけを見れば、実にスマートでキビキビと動く。
…が、問題はその"中身"、つまり私。
『どうしてスーパーの駐車場、わざわざこの道で入ったの?』
「え、コッチの方が混んでないかなって思って…」
『そういう"気配り"が、だいたい裏目に出るのよね〜』
妻の的確な(いや、痛烈な)ツッコミが、今日も冴えわたる。
ミニは本当に優秀な相棒だ。見た目も愛らしく、操作性も抜群。
だけど、それを操る私どうも段取りが悪いらしい。
そんな私に対し、妻が言った。
「ミニは小回り効くけど、あなたはいつも空回りね!」
うまいこと言うじゃないか。くやしいけど、ちょっと笑ってしまった。
なんだかんだでこうして一緒に笑い合える日常が、僕たちらしい。
結婚して十数年。
もう一台、普通の車買おうかという話が出ても、
「でも、やっぱりミニがしっくりくるよね」と2人で頷く。
ミニは私たち夫婦の象徴のような存在になっている。
車は小さくても、思い出はたっぷり詰まっている。
そして、私の空回り...も含めて、夫婦のドライブは続いていく。
そう、今日も"遠回り"しながら。
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