ミニが教えてくれる、暮らしのリズム
月曜日の午後。少し遅めのランチを終え、ミニのカバーを取ると、いつものように可愛い愛車がいる。
実はここ数日、乗るのは1週間に一度スーパーに買い出しに行くときぐらいで、ほとんどミニを走らせていなかった。そのせいなのかアイドリングが少し高くご機嫌斜めで、くぐもった音で唸る。
『ゴメンゴメン!』と思わず声が漏れる。
ボディの塗装は年季が入ってきて、少しずつ錆があるのがわかる。それでも、このクタッとした感じがたまらなく愛おしい。まるで、長年連れ添ったパートナーのような安心感。
昔は車に話しかけるなんて考えもしなかった。でも10年前にミニを手に入れてからというもの、なぜか自然と話しかけてしまう。『今日はどこ行こうか?』『最近調子どう?』とか、まるで親しい友人に声をかけるみたいに。
それでも3カ月毎のオイル交換をしようと、主治医のところに持っていくと「前のオイル交換から500kmしか走ってないので今回は辞めて、また3カ月にしましょう!」とのこと。
そう言われて『本当にあんまり乗ってなかったんだ』と気づく。
他人から見れば、ただの古くて手のかかる車かもしれない。でも我々にとっては、心のバロメーターみたいな存在。ミニが元気なら、自分も元気。ミニが不機嫌なら、自分の心にもどこか曇りがある。
だからまた、ミニにそっと話しかけながら、ハンドルを握るのだ。
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