無性に「キノコのクリームパスタ」が食べたくなる夜がある
一日が終わって、なんとなく疲れが溜まった夕食。
ガッツリ肉という気分でもないし、かといってあっさりしすぎるのも物足りない。そんなとき、決まって頭に浮かぶのが「キノコのクリームソースパスタ」だ。
派手な具材はなく主役は"シイタケ"なのに、これが驚くほど満足感がある。
フライパンでシイタケを乾煎りし香りが立ち上がった瞬間、もう勝負は決まっている。シイタケの旨みがギュッと凝縮され、そこに刻んだベーコンのコクと白ワインの爽やかな酸味が重なっていく。クリーム系なのに、重たすぎず、最後まで気持ちよく食べられる。
「今夜はこれを食べるために一日頑張ったな!」なんて、白ワインを一口飲むとそんな気持ちにさせてくれるパスタだ。
シイタケの旨みを最大限に引き出す作り方
このパスタの美味しさのカギは、最初の"乾煎り"。
フライパンに油をひかず、太目にスライスしたシイタケを入れて中火でじっくり焼く。水分が抜けて、表面が少し色づいた頃、キノコ特有の香ばしい香りが一気に広がる。この瞬間がマジたまらない。
ここに、細かく刻んだベーコンを加え、軽く炒め合わせたら、白ワインをひと回し。鍋の焦げをこそぎながら、水分がしっかり煮切れたら下準備は完了。
ソースは別鍋で作っておいたホワイトソースを使用。市販でもいいし、手作りでもいい。このホワイトソースに顆粒のブイヨンを加えてコクをプラスし、そこへ先ほどのシイタケとベーコンを合流させる。
さらに、下茹でしたほうれん草を混ぜ込むことで、色味も栄養もぐっと引き締まる。
パスタは"6分目"に湯がき、ソースへ合流。
ここでもう一つの重要ポイントがパスタの茹で加減。
パスタは表示時間よりも少し短め、6分目ほどで引き上げる。この半生状態のパスタと、おたま3杯分の茹で汁をソースの中へ投入。ここからが仕上げの時間。
フライパンの中でソースとパスタをしっかり絡めながら、火を通していく。デンプンが乳化し、ソースがパスタに吸い付くようにまとわりつく。ここでアルデンテまで仕上げることで、レストランのような一体感が生まれる。
■仕上げはシンプルに、大人のご褒美
お皿に盛り付けたら、仕上げはパルメザンチーズと黒コショウだけ。
チーズのコク、黒コショウのキレが加わった瞬間、シイタケの香りとクリームのまろやかさが一段階引き上がる。
派手さはないけど、静かに深く満足できる。
この「キノコのクリームソースパスタ」は、疲れた夜にそっと寄り添ってくれる、そんな一皿である。
冬になると2週間に一度は作ってしまう。我が家の定番パスタだ。
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